「おいしい料理は、すべて旅から教わった」
荻野恭子著
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荻野恭子さんの本をもう一冊。
2018年に発行されたこの本には、
荻野さんが20代から60代までに訪れた国と地域が
年表になっています。
ロシア料理の研究をするうちに、
ユーラシア大陸全土をまわり、
訪れた国は、60カ国にも及びます。
その中でも特に印象に残った地域の
料理や生活を紹介されています。
(ロシア・モンゴル・インド・トルコ・イラン・ウズベキスタン・
ジョージア・中国・タイ・メキシコ・フランス・モロッコなどなど、
書ききれない・・・。)
同じ地域でも季節を変えて、何度も訪れていて、
歴史や風土、宗教についても詳しく、
荻野さんの本を読むと、
地理の勉強では覚えられなかったことが、
スルスル入ってきます😆
色々な国で現地の一般家庭にホームステイ。
普通の家庭の、生活の知恵が満載で、
すごく面白いです。
でも家庭で習うからこその難しさも。
家庭料理といのは、レシピがあってないようなものです。それに日本のように2人分とか4人分で作るのではなく、パンや麺などの粉料理はたいていホーローの洗面器で大量につくるのです。初めのうちは、計量カップやスプーンを持っていき、「ちょっと待ってください~」と言って、手を止めてもらって計量していました。すると、「あなた料理研究家じゃないの?こんなことも分からないの?」と言われてしまい、ガックリ。それ以来、計量カップもスプーンも持っていくのをやめました。
「おいしい料理は、すべて旅から教わった」より参照
確かに、家庭ではきっちり計量しないかもしれないですね・・・。
だからこそ、そんな現地のお母さんの味を再現するレシピは貴重だと思います。
モンゴルや北インドのラダックなど、
電気や水が十分でない地域でも、
現地の人と一緒に生活をし、料理を習い、
さらに、旅から持ち帰ったレシピを、日本に戻ると再現し、
分量の調整や、日本で入手できる材料に置き換えるなど、
最低5回以上の試作をして、レシピに仕上げているという、
荻野さんの料理への情熱がビシビシと伝わってきました。
この本は、レシピも載っているのですが、
レシピ集というわけではなくて、
荻野さんの旅と料理に関するエッセイです。
コウケンテツさんとの対談もあります。
家庭の味から、高級レストランまで、
世界中の色々な料理の話がでてきて、
食べてみたいものばかり💓
現地のお母さんたちのお料理が、
特においしそうでした。
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