2021年2月26日金曜日

「聖者たちの食卓」


 

「聖者たちの食卓」

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聖者たちの食卓


インドのシク教総本山ハリマンディル・サーヒブ「黄金寺院」。
巡礼者や旅行者に毎日10万食にもおよぶ食事が
無料で提供されていて、
500年以上も続いています。

シク教は、宗教、カースト、年齢、性別、社会的地位に関係なく、
みんな一緒に食事をします。


この黄金寺院の共同食堂を映した、
約1時間のドキュメンタリー映画で、
ナレーションもインタビューも音楽もありません。

すごい臨場感です。


ただひたすら人々の動きを映していて、聖典を詠唱する声や、キッチンのボーッという火の音、ステンレスの食器を洗う音などが静かに響いているんです。


共同食堂は、ボランティアの人たちによって食事が準備され、
食事にかかる材料費も寄付によって賄われているそうです。

巨大なキッチンでは、若い人からお年寄りまで、みんなそれぞれ
自分ができることを、黙々とやっていて、
誰かに指示されるわけでもなく、自然に手伝いをしています。
ゆったりと、でも迷いなく動いている姿からは、
すごく満足感が伝わってきます。

こんなふうに、大勢で食事の準備をすること自体が、
大きな喜びだと思います。

以前、レティシア・コロンバニの「三つ編み」を読みました。
その中で、イタリアのジュリアが出会った男の人が、シク教徒でした。
私は、そこで初めてシク教を知りました。
それ以来、シク教について知りたいと思い、この映画に辿り着きました。

物語も抑揚もない映画なので、もしかしたら退屈に感じる方もいるかもしれません。
でも、すごく心地よい映像と音なので、おすすめです。

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