2021年8月14日土曜日

「禁城の虜 ラストエンペラー私生活秘聞」



 「禁城の虜 ラストエンペラー私生活秘聞」

加藤康夫


禁城の虜 ラストエンペラー私生活秘聞

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1987年に公開された映画「ラストエンペラー」




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「ラストエンペラー」と聞くだけで、

坂本龍一の音楽と、

3才にも満たない溥儀が即位するシーンが

思い浮かびます。


紫禁城太和殿の前に整然と並ぶ人々が、

一斉に叩頭するシーンは壮観でした。


映像の美しさと音楽、

溥儀の波乱万丈な生涯に魅了されて、

私は10代20代と、

この映画を何度も観ていたんですが、

実は全然この時代の歴史がわからず・・・。



特に、紫禁城を追われた溥儀が、

満州で再度皇帝となった時、

皇后の婉容が泣きながら


蘭の花を食べるシーン。


強烈に印象に残っています😱


婉容がすごく美しいから、

余計に怖いんですよね😖


でも歴史がわからないせいか、

なぜ婉容が泣いているのか、

なぜ婉容どんどん壊れていくのか、

私にとっては、大きな謎でした。



この花を食べるシーンは、


「危険な情事」で、

グレン・クローズが

電気をつけたり消したりするシーンと同じく、

私にとって、

記憶に残る怖いシーンです😖


大学時代には、
愛新覚羅浩(嵯峨浩)の
「流転の王妃の昭和史」を
読んだのですが、




それ以外の本は読んだことがなかったな、
と思い、
図書館で溥儀に関する本を探してみました。


まずは、

映画の原作となった溥儀の自伝、「わが半生」




これを読もうと思ったのですが、

上下巻、

さらに1ページのなかでも、

上下にわかれてる~😂

いつかは挑戦したいけど、

いまは読めない気がして、

思わず

そっと本を閉じる・・・。




そのほかにも、溥儀や后妃、その側近の人たちの本がたくさんありました。








どれも面白そうなんですが、一番初めに読んでみたいと思ったのが、
この「禁城の虜」でした。




洋装をしている溥儀が、

ちょっと珍しくて、

おしゃれだなぁと思いました。

(28歳頃の写真だと思います。)


この本、まさに「宦官は見た!」です。

溥儀が紫禁城の特殊な世界で育っていく様子や、

溥儀と、婉容を始めとする夫人たちとの関係、

そして宦官や女官の様子などが描かれていて、

美しくもあり、グロテスクな世界でした😵

宦官は
何から何まで見ているんですねぇ👀

参考文献には、
私が読みたいと思って借りた本も
書いてあったので、
溥儀に関する本のダイジェスト版のような
感じだと思います。


溥儀の61年の生涯が、

凝縮されていて、

この本を読んでから、

久しぶりに映画も観たのですが、
以前よりよくわかるようになりました。

そして、

婉容についても、

なぜ精神を病んでいったのかがわかりました。


あの花を食べるシーンについては、

Wikipediaに以下のようにありました。

無残に毟られ食べられる蘭は

 

満州を象徴する花であり、

 

美貌の妃が流す涙に

 

満州国の運命が暗示される。

すごく象徴的はシーンだったんですね。


映画が公開されてから34年。

今観ても、
やっぱり良い映画だなぁと思いました。

映画らしい映画、という感じがします。

そして、

初めてこの映画を観た昭和の終わり頃を
思い出してしまいます😌

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