「異星人伝説 20世紀を創ったハンガリー人」
マルクス・ジョルジュ(著)
盛田常夫(編訳)
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アイザック・アシモフ曰く、
「我々の仲間で囁かれている言い伝えがある。
地球上の知識人には二つの種属が存在する。
一つがHumanで、もう一つがHungariansだ。」
ハンガリーは20世紀の科学の発展に貢献した多くの頭脳を輩出したことから、
「ハンガリー人科学者は異星人に違いない」という風説が生まれました。
地図があるのもすごい!
半径2キロメートル以内に、天才がゴロゴロいます。
みんなご近所さんですね。
またハリウッドはハンガリー人によって創設されたという伝説もあるくらい、ハリウッドでも活躍しています。
パラマウント・ピクチャーズ(アドルフ・ズコール)
センチュリー・フォックス(ウィリアム・フォックス)
などの創始者たち。
そして、多くの監督・撮影技師・有名俳優がハンガリー人ということです。
では、この本で紹介されている20人の科学者・実業家たちです。
カルマン、テオドール (流体力学のパイオニア)
ヘヴェシ、ジョージ (放射線トレースの発見)
スィラード、レオ (平和の科学伝道者)
ウィグナー、ユージン (原子炉の設計)
テラー、エドワード (水爆の開発)
ノイマン、ジョン (20世紀最高の頭脳)
エルデシュ、ポール (放浪の数学者)
ランツォシュ、コルネリウス(哲学する物理学者)
ケメニィ、ジョン (コンピューター教育の創始者)
グローヴ、アンドゥリュー (Intel中興の祖)
ソロス、ジョージ (現代の錬金術師)
ケストラー、アーサー (20世紀を駆け抜けた夢想家)
ハルシャニィ、ジョン (非協力的ゲームの均衡分析)
ベーケーシ、ジョージ (聴覚の物理学的解明)
バイ、ゾルタン (実験宇宙学の開拓者)
セント-ジョルジィ、アルバート (ビタミンCの発見)
オラー、ジョージ (カルボカチオンの化学分析)
クルティ、ニコラス (低温物理学と台所物理学)
ガボール、デニス (ホログラフィーの開発)
セベヘイ、ヴィクター (天体力学のパイオニア)
私はこのなかで、知っていたのはソロスだけ💦
ノイマンは名前だけ聞いたことがありました。
それぞれの人物について生い立ちから書かれていて、
10ページくらいにまとめられているので、科学やビジネスに詳しくなくても、面白く読むことができました。
第3部・第2章「教育の伝統」で日本について触れている個所も。
ノイマンの伝記作家ノーマン・マクリーは、こう記しています。
「二十世紀初頭のハンガリーの教育システムは、一九四五年以後に日本が導入した類似のシステムが出現するまでもっとも輝かしいものだった。(中略) ギムナジウム・システムの非常に成功した事例を持つ日本では、あたかもアメリカの高校に匹敵するような‘’高等学校’’と称しているが、内実ではそうではない。ギムナジウムの利点は、とくに優れたそれでは、学生を能力の限界まで向かわせる点にある。より民主主義的な国では達せられないような知的厳格さのなかに学生を曝すのである。(以下略)」
おっと!日本の教育も 評価されていますね。
日本人も異星人の可能性アリでしょうか??
それから、ハンガリー語/マジャル語では、日本と同じく「姓・名」の順に表記します。
さらに、この本とは関係がないですが、ハンガリーには温泉がたくさんあるそうなので、そんな日本との共通点も、ちょっと嬉しいです💓
題名からオカルトっぽい内容かと思っていたら、ハンガリーは歴史が交差する地帯であったこと、民族性、教育などから、多くの天才が生まれたとする、真面目な異星人伝説でした。
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